淡路町2丁目界隈の今昔 その42 靖国神社みたままつり

先週盛大に執り行われた靖国神社のみたままつりについて、今回は取り上げさせて頂きます。

  靖国神社のみたままつりは、終戦から2年後の昭和22年(1947年)に始まった比較的新しい祭事です。

 戦前の靖国神社では、春・秋の例大祭が最も重要な祭礼であり、天皇陛下から勅使(ちょくし)が遣わされる最も格式の高い祭典で、全国から遺族や軍人、一般参拝者が訪れました。

 

戦後、国家神道が廃止された時代に入り、その一方で、「戦没者を慰霊する気持ちは残したい」という思いから、日本人に馴染み深いお盆の時期に合わせて、「みたままつり」が創始されました。

  昔から日本では、お盆には祖先の霊がこの世へ帰ってくると考えられ、提灯や迎え火を灯して霊を迎え、送り火で見送る風習がありました。

靖国神社では、この祖霊信仰を取り入れ、戦没者の御霊をお迎えする、献灯(みあかし)で御霊を慰めるという祭りとしてとり行われることになったのです。

 

みたままつり最大の特徴は、境内を埋め尽くす3万灯を超える献灯です。これは、御霊への感謝や慰霊、そして人々の祈りを表す灯火です。

夜になると、大鳥居から本殿まで無数の灯りが続く幻想的な景観となり、東京を代表する夏の風物詩になっています。国内外から多くの参拝者・見学者が訪れています。

 

また、みたままつりでは「みこし振り」という一般の神社での神輿渡御に当たる神事も行われます。靖国神社は全国の戦没者を祀るために創建された神社なので、地元の氏子町会というものが存在しません。そこで芝濱睦会(しばはま むつみかい)や、大本山増上寺黒本尊熊野みこし講、麹町靖國講(こうじまち やすくにこう)といった有志団体を作りみこし振りを行っています。

「みこし振り」とは、神輿を第一鳥居から拝殿前まで担ぎ、途中で大きく上下左右に揺さぶり、神輿にお遷りいただいた神霊の御神威を高め、英霊を慰める奉納行事とされています。

 令和8年のみたままつりでは、7月15日に麹町靖國講により飯田町町会の神輿、麹町四丁目町会の神輿、大妻女子大学の神輿(三番町町会から借用)、子供神輿と山車(九段三丁目町会から借用)がみこし振りに参加、大いにみたままつりを盛り上げました。

           (出典:靖国神社HP、千代田区HP、大妻女子大HP他)

みたままつり3万灯の献灯

麹町靖國講によるみこし振り

ライトアップされた境内